2008年8月5日火曜日

無価値な愛の台詞を吐くより、ひと一人笑わせるユーモアを謳え。



僕が生きる上で必要不可欠だと思うもの。
これが無くなったら僕は死ぬだろう。

そして僕自身これには絶対に勝てないと思っている。

コメディ。

ユーモア、皆を笑わせたい、楽しませたいという強い思いはあらゆる芸術を超越する。

チャップリンの喜劇なんか今観ても本当に神がかりだよね。
キートンの体を張った喜劇も半端じゃない。
ミスタービーンだって恐ろしく尊く感じられるよ。

特にチャップリンは本当に素晴らしい。
彼は自身で脚本を書き劇中に演奏される音楽も作曲している。
彼のチャーミングな芸風は誰にも真似できない。
喜劇王としての地位を今もなお誰にも超えられていない傑出した大天才なんだ。

彼の晩年の作品ライムライトは自伝的映画で、喜劇王の光と影を描いている。
劇中のチャップリンは全盛期のかわいらしい面影もなく、すっかり年老いた紳士だ。
過去の名声にすがりやっとの思いで舞台に出させてもらうが、観客にはまったくうけず野次を飛ばされ、彼はすっかり自信をなくしてしまう。
そして帰宅した彼は涙を流す。舞台にはもう上がりたくないと弱音を吐き、俺のことはもう誰も笑ってくれない、観客が怖い、と泣く。
それを観た僕も泣いてしまった。

僕は神を信じないが、コメディは信仰する。
僕は愛を信じないが、ユーモアは信仰する。

ユーモアのない人間なんて大嫌いだ。

神の名の下に世界平和を願うより、コメディで己の憎しみや哀しみを壊せ。
無価値な愛の台詞を吐くより、ひと一人笑わせるユーモアを謳え。

コメディこそが世界を救う。

僕はそう確信しているんだ。

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